COLUMN
コラム
2025.11.04
リビングの印象を決めるのは、実は「壁」かもしれません。
最近、リフォームやリノベーションで人気が高まっているのが“アクセントクロス”。
壁の一面だけ色や柄を変えることで、空間にリズムや奥行きを与えられるのが魅力です。
「思い切った色にしてみたいけど、失敗しそう…」
「どんな柄を選べばおしゃれに見えるの?」
そんな声にお応えして、今回は実際の採用事例をもとに、プロの視点から“おしゃれなアクセントクロスの選び方”を徹底解説します。
この記事を読み終えた時に、「思い切ってやってみようかな」と思っていただける方が一人でも増えることを願っております。
目次 [非表示]
アクセントクロスの最大の魅力は、「貼るだけで雰囲気が変わる」こと。
壁の一部に違う色や柄を取り入れることで、部屋全体の印象がぐっと引き締まります。
たとえば、白一色のリビングにグレーのクロスを一面貼るだけで、空間に立体感が生まれ、まるでモデルルームのような雰囲気に。
逆に明るめのベージュやグレージュを取り入れれば、柔らかく居心地の良い空間になります。
リフォームでも採用しやすい理由は、費用が抑えやすく、効果が大きいこと。
壁紙の一部を変えるだけで「新築みたい!」と感じる方も多く、リビングを中心に人気が高まっています。
しかも、壁紙です。飽きたら張り替えることもできます。失敗を恐れずにチャレンジしてみましょう。
おしゃれなリビングにしたいなら、最初に「どんな雰囲気にしたいか」を明確にしましょう。
北欧風、ナチュラル、モダン、インダストリアルなど、テーマを決めておくと色や素材の方向性が定まり、迷いません。
たとえば、
北欧風 → 明るいグレーやブルー、木目調
ナチュラル → グレージュやベージュ、リネン調の質感
モダン → 濃いグレーやネイビー、コンクリート調
インダストリアル → ブラウンやブラック、レンガ調や金属調
といったように、テイストによって似合うクロスが変わります。
アクセントクロスだけで考えると、完成後に「思っていたのと違う…」となることも。
色選びのポイントは、床・建具・家具のリビング全体のトーンを意識することです。
たとえば、
床がダークブラウンなら、明るめのクロスで軽さを出す
建具が白なら、クロスに中間色を取り入れて引き締める
木目が強い空間なら、壁は無地でシンプルにまとめる
この“全体のバランス”を考えることで、調和のとれた空間になります。
(バランスを考えるのが難しいんだよ。。。と思った方、そんな時は事例をそのままそっくり真似してみるのも手です!真似はおしゃれの第一歩です。)
サンプル帳で見たときは素敵でも、実際に貼ると柄が強く出すぎることがあります。
リビングのように広い空間では、遠目でどう見えるかが大切。カタログの小さなサンプルで決める際は慎重に。
できればA4サイズ以上の大きなサンプルを用意し、実際の照明の下で確認しましょう。
※巾なり(はばなり)のサンプルくださいと伝えると910mm幅の大きなサンプルが手に入ります
柄の密度や色のコントラストによって、見え方がまったく違って見えることもあります。
▽写真はタイルですが、照明の色が「電球色」と「昼白色」では見え方がガラッと変わります。必ず、貼る予定の部屋の照明の色でサンプルをチェックしてくださいね。

リノベーションの事例で実際に採用されたリビングのアクセントクロスの中から人気の色パターンをランキング形式でご紹介します。
上記で触れた、照明の色にも注目できるように、照明の参考色も記載してみました。
照明色:電球色+自然光
キッチンの天井部分を木目のクロスで貼り分けています。周囲の壁紙も白に見えますが、ほんのりグレーの壁紙で空間を馴染ませています。
照明色:電球色+自然光
黒のキッチンと合わせると、スタイリッシュな印象に。どんなインテリアにも意外に合わせやすいんです。
▽こちらのお住まいはルームツアー動画でもご覧いただけます。
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照明色:電球色+自然光
全体的にナチュラルな雰囲気のリビングでの採用例。
照明色:電球色+自然光
ちらっと見える木目天井がとってもおしゃれなリビング空間です。
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照明色:自然光
対面キッチンの背面に、濃いネイビーのアクセントクロスを貼りました。天井と床から成るナチュラルな雰囲気をグッと引き締める強めのコントラストが見事なリビング空間です。
照明色:自然光
キッチンから見えるダイニングの一面は同じネイビーでもグレーに近い、トーンダウンした色のクロスを選んでいます。
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照明色:自然光
まるでおしゃれなカフェにいるようなリビング空間。黒×グレー×木目柄のバランスに考慮しながら空間をコーディネート。テレビ背面はグレーのアクセントクロスを採用しました。
照明色:自然光
木目の多い空間ですが、グレーのアクセントをはることで一気にまとまり感が出ています。
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照明色:自然光
お気に入りのグリーンと家具に囲まれるリビング。木目とグレーの相性は良く、合わせやすい組み合わせです。
照明色:自然光
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照明色:自然光
モノトーンなインテリアを極めたこちらの事例。白黒写真ではありません。家具や家電もとことんモノクロにすることで、理想のモノクロ空間に仕上げています。
照明色:温白色
キッチン部分の天井とリビングの壁面をグレーのクロスで貼り分けています。
▽こちらのお住まいはルームツアー動画でもご覧いただけます。
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照明色:自然光
和室だった空間の襖を取り払い、リビングと一体化。正面の壁にパステルグリーンのクロスを採用しました。
照明色:自然光
リフォームに合わせて家具も新調され、ベビーチェア(ストッケ)の色味も合わせておしゃれで優しい空間になっています。
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照明色:自然光
奥様のご実家で同居するための二世帯化リノベーション。アクセントクロスの使い方やキッチンカウンター下のモールディングなど、おしゃれな要素がたくさん散りばめられた素敵な空間になりました。
照明色:自然光
キッチン横のワークスペースの一角にパステルカラーのアクセントクロスを。宿題も可愛い壁で捗りますね。
▽こちらのお住まいはルームツアー動画でもご覧いただけます。
照明色:自然光
淡いブルーのクロスで魅せる、こだわりのリビング空間。キッチン天井の木目クロス、キッチン床のグレー、淡いネイビーのクロスと複数のアクセントを使っていますが、色のトーンを合わせたことで落ち着きのあるリビングになりました。
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照明色:温白色
マンションのLDKリノベーション。大きな梁を上手く使って間接照明を設けて上品なリビングダイニングに。お気に入りのクロスを1面に採用しました。
照明色:電球色+自然光
対面カウンターの下の部分にもアクセントでボタニカル柄のクロスを貼っています。柄同士を合わせる上級テクニックです。

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貼る面が広すぎると圧迫感が出る
一面だけで十分効果があるため、広範囲に使うと落ち着かない印象に。
採光や照明で色の見え方が変わる
昼は自然光、夜は照明の色味でクロスの印象が変わります。可能なら現地でサンプル確認を。
照明計画と一緒に考えるのがベスト
ダウンライトや間接照明を組み合わせると、より立体感のある空間に仕上がります。
アクセントクロスは、リビングを“自分らしく”仕上げるための魔法のアイテム。
どこに貼るか、どんな色を選ぶか、素材をどう活かすかで印象は大きく変わります。
事例を参考にしながら、ぜひ自分の理想の暮らしに合うクロスを探してみてください。
きっと、帰るたびに「好き」が増えるリビングになります。