COLUMN
コラム
2025.09.20
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近ごろ、リフォームやインテリアの打ち合わせでよく耳にするようになった「もやもやクロス」。
SNSや施工事例でも目にすることが増え、「気になって検索してみた」という方も多いのではないでしょうか。
一見シンプルなのに、存在感のある仕上がり。モルタルやコンクリートを思わせるその質感は、今のおしゃれな空間づくりに欠かせないアイテムになりつつあります。
今回は、そんな「もやもやクロス」の正体と、上手な使い方、壁紙のリフォームで取り入れる際のポイントを、プロの視点で分かりやすく解説します。
「もやもやクロス」とは、正式には“モルタル調クロス”や“コンクリート調クロス”と呼ばれる壁紙のこと。
表面に独特のぼかし模様があり、スッキリした単色ではなく“もやもや”とした濃淡が入っているのが特徴です。
この模様によって、空間に奥行きと立体感が生まれ、まるで本物のモルタルを塗ったような雰囲気を手軽に楽しめます。
コンクリート打ちっぱなし風
モルタル仕上げ風
石材やセメントを思わせる表情
こうしたニュアンスを「クロス」で再現できるのが大きな魅力です。
もやもやクロスが注目される理由には、大きく2つあります。
真っ白な壁紙は清潔感がありますが、ときに「無難すぎる」と感じることも。
もやもやクロスなら、落ち着いた色味とランダムな濃淡が空間にリズムを生み、少し“こなれた雰囲気”を演出できます。
カフェやホテルライクな空間を好む方には特に人気です。
本物のモルタルを塗装する場合、左官工事が必要になり、費用も工期もかかります。
一方、クロスなら比較的短期間・低コストで仕上げられるため、「コンクリート調にしたいけれど予算が心配」という方にぴったり。
「おしゃれだけど、どこに貼ったらいいの?」と迷う方のために、もやもやクロスのおすすめ使用シーンをご紹介します。
テレビ背面やソファ背面の壁をモルタル調クロスにすると、一気にインテリアが引き締まります。
シンプルな家具とも相性が良く、観葉植物やアートを飾ればギャラリーのような雰囲気に。
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モルタル調クロスは、ステンレスや木目と合わせるとスタイリッシュ。
無機質さと温かみがバランス良く調和し、カフェ風キッチンに仕上がります。
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お客様を迎える玄関に採用すると、第一印象で「おしゃれ!」と思わせられる空間に。
照明によって陰影が際立ち、奥行きが出るのも魅力です。
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小さな空間だからこそ、思い切ったデザインを取り入れやすい場所。
もやもやクロスならシンプルかつ印象的な空間に変わります。

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ただ貼るだけでも十分おしゃれなもやもやクロスですが、組み合わせ次第でさらに雰囲気が高まります。
木材との組み合わせ:ナチュラルで温かみのある空間に
ブラックやアイアンとの組み合わせ:インダストリアルな雰囲気に
ホワイトやベージュとの組み合わせ:柔らかくホテルライクに
照明演出:スポットライトや間接照明で陰影を強調すると高級感UP
この事例のように、水廻りの床をモルタル調のフロアタイルにすると、空間が締まってグッとおしゃれな雰囲気になります。
このお住まいのインテリアコーディネートはとても参考になるので、ぜひルームツアー動画もご覧ください!
実際にリフォームで取り入れる際には、次のようなポイントに注意しましょう。
小さな見本帳と、実際に壁一面に貼ったときでは印象が大きく変わります。できればA4サイズ以上のサンプルで確認しましょう。
部屋全体をモルタル調にすると、暗く重たい印象になることも。アクセントとして部分的に使うのがおすすめです。
“もやもや”の模様にはバリエーションがあります。メーカーごとにデザインが違うため、好みに合ったものを選びましょう。
「無難な白い壁紙からちょっと冒険してみたい」
「インテリアをおしゃれに見せたい」
そんなとき、もやもやクロス=モルタル調クロスは絶好の選択肢です。
低コストで取り入れやすく、空間を一気にグレードアップしてくれます。
ただし、貼る場所やコーディネートを工夫しないと、重たい印象になることも。サンプル確認や部分使いを意識して取り入れるのがおすすめです。
あなたの家にも、ほんの少しの“もやもや”をプラスしてみませんか?
きっと、毎日の暮らしがワンランクおしゃれに変わります。