COLUMN
コラム
2025.08.11
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あなたの家の洗面室、リビングから遠くないですか?その“ちょっとした距離”が、家事時間を奪っているかもしれません。
リフォームを検討していると、「生活動線」という言葉をよく耳にします。
生活動線とは、家の中での人の移動経路や流れのこと。特に子育て世代や、実家を受け継いでリフォームする方、中古物件を購入して住み替える方にとって、生活動線の工夫は日々の快適さに直結します。
中でも近年人気が高まっているのが**「リビングから洗面室へ直接つながる間取り」**です。
本記事では、この間取りがなぜおすすめなのか、そのメリットや注意点、実際のプラン例まで、プロ目線で徹底解説します。
リビングから廊下を経由せずに、直接洗面室へ行ける間取りのことです。
ドア1枚でアクセスできるため、手洗いや洗濯などの日常動作がスムーズになります。最近ではこの洗面室を通ってキッチンや浴室へ抜けられる「回遊動線」にするプランも人気です。
メリット1:帰宅後の手洗いが習慣化しやすい
子どもが学校や外遊びから帰宅した際、リビングに入る前に洗面室で手洗い・うがいを済ませられます。
花粉やウイルスを室内に持ち込みにくくなり、衛生面でも安心。来客時も、リビングを通らずに洗面室へ案内できるのは便利です。
メリット2:家事効率がぐんと上がる
リビングと洗面室が近いと、調理の合間に洗濯を回す、片付けしながら子どもの手洗いを確認するなど、**“ながら家事”**が実現しやすくなります。
特にキッチンと洗面室を近くに配置した場合、料理・洗濯・掃除といった家事を短い動線でこなせます。
メリット3:回遊動線で朝の混雑を回避
リビングと洗面室を直結させ、さらに別の廊下やキッチン側からも行き来できる「回遊動線」にすると、朝の身支度時に家族が渋滞しません。
玄関から洗面室を通ってリビングへ、リビングから洗面室を経由してキッチンや浴室へと、多方向から移動できるため、家族が多い家庭でもスムーズです。
メリット4:空間の広がりを感じられる
洗面室がリビングとつながることで、視線が抜けて開放感が生まれます。扉を開け放せば一体感のある広々とした空間になり、狭小住宅でも実際の面積以上に広く感じられる効果があります。
メリットが多い一方で、リビング直結の洗面室にはいくつかの注意点もあります。
プライバシー確保
来客時、洗面室内が丸見えになる可能性があります。気になる方は引き戸や間仕切り、視線を遮る造作収納で対策を。洗面を魅せる空間にすることで、あえて隠さずオープンにするのもおすすめです。
音・におい対策
洗濯機の稼働音や湿気がリビングに伝わりやすくなります。防音ドアや換気計画をしっかり立てましょう。
家具配置への影響
通路としての機能も兼ねるため、洗面室内やリビング側の家具配置に制約が出る場合があります。設計段階で動線とレイアウトをセットで検討することが大切です。
ご親族の住まいを受け継ぎ、ライフスタイルに合わせたリノベーションを検討することに。
家事楽動線を確保するために、ゾーニングを見直すところからスタート。

リビングダイニングから洗面〜浴室へ直接アクセスできる間取りに変更。
水廻りをまとめることで、家事が楽になりました。
リビングから洗面室への動線には扉は設けず、ご夫婦こだわりの造作洗面を魅せるような作りに。
アーチの開口もインテリアのアクセントになり、洗面空間が見えていても気になりません。
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お子様の出産を控え、将来を見据えて奥様のご実家に同居することになったため。
子育て世代ならではのこだわりの家事動線や収納設計。やりたかったことを叶えるリノベーションとなりました。

要望のひとつだった家事ラク動線。キッチンを中心とした回遊動線は既存を活かしつつ、リビングから洗面へアクセスできるように間取りを変更。
設計担当がお施主様と同じ子育て世代ということもあり、洗面空間が近くにあると何かと便利というアドバイスのもと、採用に至りました。
洗面室はゲストも使うところ。AICAのスマートサニタリーUという商品を使った造作洗面。収納は無印良品のグッズをフル活用して綺麗を保っています。
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祖母より家を譲り受け、子供が小学生に上がる前にリフォームをしたかった
Before

もともとは玄関正面に廊下があり、階段とリビングに入るためのドアがある間取りでした。

廊下は無くし、リビングに取り込むことで対面キッチンにした上でなお、リビング空間を広く保つことができるようになりました。
リビングから直接洗面へアクセスできる間取りも、子育て世代には嬉しいポイントです。
キッチン正面から見える奥の扉が・・

洗面室へとつながっています。
2人で並んで身支度ができる幅を確保し、上部に窓を設け、自然光が心地よい空間に。商品はAICAのスマートサニタリーUを採用。
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✅ 子育て世代
動線の短さが家事の時短につながり、子どもの帰宅後の手洗い習慣もつきやすい。
✅ 実家を受け継いでリフォーム
廊下の多い昔の間取りを、リビング直結洗面室に変更することで生活の中心が1階に集約しやすい。
高齢の家族と同居する場合も移動が楽になり、介護動線としても優秀。
✅ 中古物件購入者
配管の移動なども絡むため、間取り変更リフォームのタイミングで導入しやすい。
洗面室とキッチンを近づけることで、狭い物件でも効率的な家事動線を実現できる。
Q1. リビング直結にすると、生活感が出すぎませんか?
A. ランドリースペースにどれだけスペースを取れるかによります。洗濯機がリビングから見えるような場合は、扉を設けて生活感(生活音)を抑えるなど配慮が必要です。
Q2. 防音やにおい対策は必要ですか?
A. 必要です。特に洗濯機の稼働音や湿気は、ドアや換気計画でしっかり対策しましょう。
Q3. 間取り変更は大掛かりになりますか?
A. 物件や構造によります。配管移設が必要な場合は工期や費用が増えることも。マンションの場合は、構造上難しいというケースも少なくありません。
「リビングから洗面室へ直接つながる間取り」は、子育て世代や中古物件・実家リフォームを考える方にとって、家事効率・衛生面・快適性を大きく向上させる工夫です。
生活動線は毎日の小さなストレスを減らすカギ。間取りの改善は、暮らしの質を何倍にも高めてくれます。
まずは現在の動線を見直すことから始めてみませんか?
当社では、動線改善の無料相談を随時受け付けています。お気軽にお問い合わせください。