COLUMN
コラム
2025.08.09
トイレ
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「トイレが狭くて落ち着かない」「便器と壁の距離が近すぎて足が窮屈」──そんなお悩みはありませんか?
特に築30年以上の戸建てやマンションでは、当時の住宅規格や便器サイズの影響で、奥行きが不足しているケースが多く見られます。
しかし、無理な大工事をしなくても、間取りや便器の選び方を工夫することで、快適なトイレ空間に改善できます。今回は、奥行き不足の原因と、実際に行えるリフォームアイデア、そして成功事例をご紹介します。
旧規格の便器サイズ
昔の便器は奥行きが長く、700mm以上あることが一般的でした。最新モデルでは奥行き650mm以下のコンパクトタイプもあり、サイズの違いだけで10cm以上空間を広くできます。
配管位置の制約
排水管の位置によって便器の設置位置が固定され、奥行きが取れないケースがあります。特にマンションでは構造的な制約が多いです。
間取り上の壁位置
トイレの背面や前方の壁が移動できない間取りだと、どうしても奥行きが限られます。
階段下や変形スペースの利用
階段下をトイレにしている場合、天井の傾斜や奥行き制限が生まれやすいです。
まずは、快適なトイレ空間を作るためには、「どのくらいの寸法があれば使いやすいのか」を知っておくことが大切です。
建築基準法では細かい規定はありませんが、実務上は以下の寸法が目安になります。
便器前方のスペース:最低40cm以上(できれば50cm以上)
便器中心から左右の壁まで:各38cm以上
全体の奥行き:便器の奥行き+前方スペースで1m以上が理想
この寸法を下回ると、立ち座りや姿勢の動作が窮屈になりやすく、長時間の使用で不快感を感じることがあります。
もしご自宅のトイレ寸法が上記より小さい場合は、便器交換や間取り変更でスペース確保を検討すると快適性が大きく向上します。
最新のタンクレストイレや奥行き短めモデルを採用することで、前方に10cm前後のゆとりを確保できます。
LIXIL「サティス」は奥行き650mm以下と業界最小クラスのタンクレストイレで、狭い空間におすすめです。
ポイント
掃除がしやすくデザインもスタイリッシュ
節水性能も高く、ランニングコストも削減可能
トイレの隣に洗面室があったり、そもそも手洗いを使う習慣がなければ、手洗い器をなくすことで空間が広々と感じられるようになります。
注意点
家族みんなの使いかたを聞いてから計画を進めましょう
後から「やっぱつけたい」となると費用が無駄にかかるケースがある
✨もっと深掘りした内容が知りたい方へ
▶︎ トイレに手洗いは必要?プロの視点で徹底解説!
隣接する収納や廊下を数十センチ取り込み、トイレ奥行きを拡張する方法です。
「たった5cm広がっただけで快適さが変わる」とお客様からも好評です。
注意点
間取り変更に伴い、床や壁の仕上げを全面やり替えることがあります
マンションの場合は構造壁かどうかの確認が必要
トイレの空間自体を狭め、リビング側に収納を作ったこともあり、トイレ内の広さはコンパクトに。
奥行きが65cm程度のLIXILサティスSを採用し、圧迫感を感じないように配慮しています。

紙巻器一体型のカウンターもコンパクトなものにすることで、広く感じられる空間に。
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Before
築45年のマンションということもあり、トイレ自体のサイズも大きく狭い印象のトイレでした。
After
トイレの手洗いを無くし、シンプルなタンクレストイレ(アラウーノ)を採用。アクセントカラーの壁紙を貼ったことで、奥行きを感じられるようになりました。
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少し大胆な発想の事例の紹介です。
シンプルで美しいトイレですが、実は扉が付いていません。
もともとはトイレと洗面が建具で仕切られていた間取りでした。扉が3つも集中してしまう状況で、まだ小さな子供もいらっしゃるご家族でしたので、お風呂の時間がストレスになってしまわないよう、思い切ってトイレの扉を取り払っています。

【リフォーム前】廊下から見たトイレと洗面の空間
▽トイレの扉を取り払ったトイレ空間のポイントを動画で見る
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Before
狭く感じていたトイレの向きを90度変えることで、奥行きが確保できるようになった事例

After
向きを変えることによって、隣の洗面空間も広く使えるようになりました。奥行きのあるトイレは、手洗いカウンターを贅沢に伸ばすことができるのも特徴です。
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Q1. トイレの奥行きが足りない場合、必ず間取り変更が必要ですか?
A. 必ずしも間取り変更をする必要はありません。最新のコンパクト便器への交換だけで10cm程度の奥行き改善が可能な場合があります。まずは現地調査で寸法を確認することをおすすめします。
Q2. マンションでもトイレの奥行きを広げられますか?
A. マンションの場合、構造や配管位置の制限がありますが、便器交換や便器の位置調整で改善できるケースは多いです。壁移動などの大掛かりな工事は管理規約の確認が必要です。
Q3. 工事期間はどのくらいかかりますか?
A. 便器の交換のみであれば半日〜1日程度です。間取り変更を伴う工事では2〜5日程度かかります。
Q4. 工事費用はどのくらいですか?
A. 便器交換のみの場合は20〜40万円程度、間取り変更を含む場合は50〜80万円程度が目安です。※仕様や条件によって異なります。
Q5. 狭いトイレでも収納を増やせますか?
A. 壁面やタンク上のスペースを活用することで、奥行きを広げつつ収納も確保できます。造作棚や吊り戸棚など、省スペース設計が可能です。
トイレの奥行き不足は、「うちの家だから仕方ない」と諦める必要はありません。
便器の交換や間取りの工夫で、驚くほど快適な空間に改善できます。
当社では、現地調査のうえで最適なプランをご提案しています。
今回ご紹介した事例以外にも、さまざまなスタイルやアイデアを取り入れたトイレのリフォーム事例が見れる「水廻り事例集」を無料で閲覧いただけます。
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